KeiAtGULC’s blog

ジョージタウン・ロー留学記 2018/2019

サマーの試験

 

  こんにちは。

 今日はサマーの締めくくりをすべく、サマーの試験について書きたいなと思います。

このサマーでは2つの科目を履修して、それぞれ勿論に試験がありました。

 

 このジョージタウン・ローでは2つの試験形態があります。これはどこのアメリカの大学、ロースクールにも共通することかと思いますが、①教室試験(in-class exam)と②持ち帰り試験(take-home exam)の2つになります。

 

教室試験は、勿論、担当教授の指示により、科目によって持ち込み可、持ち込み不可といった違いは当然にありますが、いわゆる日本の大学でいう期末試験と遜色ありません。後で述べるように、日本のそれと大きく異なるのはパソコンで答案作成してもよい(それよりも後で述べるように、寧ろ、99.9%の学生がパソコンを利用していたといっても過言ではないでしょう)ということです。

その場合、”EXAM4”というソフトをあらかじめ自分の持参するパソコンにインストールしておく必要があり、そのソフト上で答案を作成・提出することができるのです。ただし、このソフトで答案を起草するにあたって制限を受けます。その一例として、コピペが一切できないようになっているのです。ですが、このソフト優秀なのが、スペルチェック機能が付いていて、我々のような非・英語話者にとってはとてもありがたいものです。

 

他方、持ち帰り試験というのは定められた期間(およそ1週間から10日)の間の好きな時間に受けていいというものです。たいていは、6-8時間、長いもので48時間というものがあると聞いたことがあります(なお、これがジョージタウン・ローであったかどうかは定かではありません。)昔は事務室に行って、時間を記録していたようですが、このご時世インターネットのおかげでわざわざそのようなことをせず、試験問題をダウンロードした時点からタイマーが回るようになっています。

持ち帰りですから、もちろん自分のノート、教科書、参考書等を見ることが認められています(し、無論、他のクラスメートと一緒に受験することは禁じられています。)

 

最初のFoundationsの試験は教室試験でした。指定された教室に行き、受験します。ただ日本と異なり、自分のPCを持ち込んで答案作成する人がほとんどでした。というのも、選択肢として紙に書いて提出することも認められてはいますが、修正することを考えるとパソコンの方が有益でしょう。

制限時間3時間のテストで、大問が2つでした。1つは事例問題、2つ目は6-8個の中問(数文の理由付けが必要となる問題)から構成されています。これは事前に試験形態について説明があったものですから当然の理解の上ですが、やはり当日にならないと試験の中身はわかりません。

学生同士で予想しあっていましたし、実際のところ、時事問題に絡めた過去問(学校側が提供してくれます)が大問1に見られたので、そこから考えて、私の予想が喜ばしくも半分はあたりました。

しかし、そうは言ってもかなりヘビーな問題で、4-5個の論点を提起しなければならず中々に大変でした。

中問の方はどれも基本的なものばかりでしたが、問い方がイジワルなものもいくつかありました。

実際、答案を書き終えたのは試験終了の15分前でそこから校正に入ったりしていたらあっという間に試験終了の合図が送られました。

所感としてはそんなところでしょうか。

 

続いてProfessional Responsibilityの方は、持ち帰り試験でした。制限時間は4時間で、ケースの大問1つと4択の問題が10個でした。4時間なら余裕じゃんと思われるかもしれませんが、選択肢の問題はA-Dの4つから選んだ後、なぜそれを選んだのかという理由付けが必要となります。なので結構アタフタしますし、何より、何かあったことを考えると4時間丸々使えないのです。例えば、試験問題をダウンロードしたけど読み込めないですとか、或いは最悪なケースとして答案を提出できないということも有りうるからです。ましてや、初めての持ち帰り試験ですから、用心するに越したことはなく、それでも3時間45分を答案作成に費やして、提出することができました。

この講義はもともとMPRE対策、ひいてはNY州司法試験の必須科目ですので取らざるをえないのですが、それでももう少しMPREに寄せた試験にしてほしかったかなと思います。

 

最後のくくりとして、このサマーは前の投稿で述べたように、秋への導入ですから、それぞれの科目が異なった試験形態をとってくれているのも何か有難い限りです。秋学期から入って、12月に初めて不慣れなソフトやシステムで試験を受けるというよりは先に1つでも多く経験しておくことがアドヴァンテージに働くのではないのかな、それがサマーに参加する利点の1つであると考えます。